リノベ型オフィス設計の最新トレンド
働き方改革と採用強化に直結する理由
1.リノベ型オフィスとは
従来建物の性能を活かしつつ、内装・設備を全面的に刷新して“働く場”として再設計するのがリノベ型オフィスです。新築と比べて費用・工期を抑えながら、既存構造の強みを活かせる点が注目されています。
2.最新トレンド(2025年時点)
2‑1. 多拠点・分散オフィスによるBCP対策・柔軟な契約モデル
本社は都心に構えつつ、サテライトオフィスを複数持つ構成が増加中。BCP(事業継続計画)の観点と、ハイブリッドワークへの対応の両立が一因です。また、テナントの契約期間や解約条件にも柔軟性を求める動きが顕著に イエリス。
2‑2. ハイブリッドワーク対応の“フレキシブルオフィス”
リモートと出社を併用するハイブリッド体制が常態化。オフィスも、固定席ではなく“フリーアドレス”や“ABW(活動別ワーク)”スタイルにシフトしています。イトーキ本社では2025年現在もABWの導入が続き、用途に合わせて空間を切り替えられる設計が主流化しています
2‑3. ウェルビーイング重視と自然素材の活用
植栽や木質素材によるナチュラルなインテリアは、ストレス軽減・目の疲れ防止に効果的。竹中工務店やミクシィが導入例で、植物の「癒し効果」を意識したプランが人気です
2‑4. ゾーニング設計とゆるやかな仕切り
リノベでは、交流・集中・リラックスの3ゾーン構成が定番化。たとえばエプソン販売は19種類の席種でこれを実装。また、腰高パーティションやカウンター型の緩やかな境界で用途転換も容易になります 。
2‑5. DX対応/スマートオフィス化
IoT照明・空調制御や顔認証型セキュリティ、防音オンライン会議ブースなど、デジタルインフラの導入は不可欠。配線やシステム計画を建築初期から取り込む一体設計が重要です 。
3.“働き方改革”との親和性
集中・協働・休憩の最適化
ゾーニングや機能切替設計によって、集中スペースと交流スペースを両立。効率的な働き方に資します 。健康・モチベーション向上
植栽・自然素材導入は心理的健康を支え、オフィスで働く人のエンゲージメントが約67%向上と報告されています 。柔軟なライフスタイル対応
フレックスタイムや時差出勤制度とシームレスに連動。ABWやフリーアドレスによって、社員の多様な働き方に応えます。
4.“採用強化”への具体的効果
A. 候補者に好印象を与えるオフィス
就活生の85%以上がオフィス環境を重視。その清潔さ・デザイン性が応募動機に直結しています 。
B. 企業ブランディングの強化
エントランスや会議室など、最初に接する場作りは“企業価値”の象徴となり、求職者の志望度を83%向上させる効果も 。
C. 定着率とエンゲージメント向上
働く場の快適さは、離職防止にも有効。集中+休息+コミュニケーションの設計によって、“この会社で働きたい”という気持ちを醸成します 。
5.コンストラクションマネージャーとしての視点
既存構造の強みを最大化
躯体の再利用でコスト・時間短縮。施工・工期・コストのバランスを精緻に管理します。工程とDX設備の調整
IoTやスマートインフラは月次単位ではなく週単位/日単位で調整が必要。専門チームと連携しスケジュール調整も担います。段階的導入と成果測定
照明・空調改善、間仕切り設置→導入後アンケートで定量評価。PDCA型で改善しながら進めるCMの強みを発揮。コスト・省エネ設計の最適化
リノベで高断熱材、LEDセンサー照明、空調ゾーニング導入による電気料削減。中長期的なROIを見据えた提案が鍵です 。
実現すべき未来のオフィス像
🌿 柔軟設計 × ハイブリッド対応オフィス
🌳 自然と健康を重視したウェルビーイング空間
💻 DX・IoT搭載スマートワークプレイス
🧩 採用・定着を促すブランドオフィス
コンストラクションマネージャー(CM)は、これらを戦略的に結びつけ、“働き方改革”と“採用強化”の実現を支援する設計・施工のパートナーです。既存構造の再活用、柔軟工期管理、段階評価型導入といった強みを活かし、御社のオフィスリノベーションを次代の働き方基盤として成功に導きます。


