ドラッグストア併設型医療モールのメリット・デメリット|建設計画で知っておくべきポイント
1. ドラッグストア併設型医療モールとは?
医療モールとは、複数のクリニックや薬局を1つの建物または敷地に集約した施設のことです。
特に近年増えているのが、ドラッグストアに併設された医療モール。
これはドラッグストアを「集客の核」として、同一敷地内に内科・小児科・歯科・整形外科などのクリニックを配置するスタイルです。
患者は診療から処方薬の受け取りまでをワンストップで完結できるため、利便性の高さが特徴です。
2. メリット
① 集客力の強化
ドラッグストアは日常的に利用されるため、安定した来客数を確保できます。
クリニック単独では認知度を高めるのに時間がかかりますが、ドラッグストア併設型なら自然と新規患者の来院につながります。
② 患者の利便性向上
診察 → 処方 → 薬の受け取りがスムーズ
ついで買い(OTC医薬品・生活用品購入)ができる
👉 「ワンストップ型医療サービス」として評価されやすい。
③ テナント構成のバランス
内科・小児科・耳鼻科などのクリニックとドラッグストアが連携
医療と生活インフラが一体化することで、地域密着型施設として安定経営が可能
④ 土地活用効率の向上
郊外の広い敷地を有効活用できる
駐車場を共用できるため、建設コスト・維持費を抑えられる
3. デメリット
① 用途地域・建築規制のハードル
第一種住居地域などでは ドラッグストアの規模制限 がある
医療施設と物販施設を併設する場合、建築基準法・用途地域規制に注意が必要
② 騒音・動線の問題
ドラッグストア利用者と患者の動線が交錯しやすい
駐車場混雑や出入口の配置を誤ると、患者の利便性が低下
③ 競合リスク
近隣に大型商業施設や病院があると、差別化が難しい
ドラッグストア同士の競争も激しく、集客効果が減少する場合あり
④ 初期投資の大きさ
ドラッグストアとクリニックモールを一体で開発するため、建設費用が高額化
テナント誘致が不調だと、事業リスクが拡大する
4. 建設計画で押さえるべきポイント
立地選定
郊外住宅地や生活道路沿いが好ましい
競合ドラッグストア・病院の有無を調査
動線設計
患者動線と買い物客動線を分離
駐車場の入口・出口を工夫し、混雑を防止
テナント構成
内科+小児科+耳鼻科+歯科のように、相互補完できる診療科を配置
調剤薬局を必ず併設し、処方フローを効率化
収益モデルの検討
賃料収入(クリニック・薬局テナント)+ドラッグストアからの地代収入
共用部・駐車場管理費の分担を契約時に明確化
ドラッグストア併設型医療モールは、
集客力の高さ
患者利便性の向上
土地活用効率の良さ
といった大きなメリットがあります。
一方で、
用途規制・法的制約
動線・駐車場計画の複雑さ
初期投資の大きさ
といった課題も無視できません。
👉 成功のカギは、立地調査・動線設計・テナント構成 を初期段階から明確にすることです。
医療と商業を組み合わせたハイブリッド施設は、地域医療と生活インフラを支える新しいモデルとして今後さらに需要が高まるでしょう。


